国道311号線 Part2  −その2−


 熊野市まで戻って、国道311号線の探索を続けることにする。
 しばらく、国道42号線をすすみ、有井の駅を通りすぎたところで、右折する。国道311号線は、ここから紀伊山地の山の中を走る。風伝トンネル(ふうでんとんねる)を抜けると、紀和町(きわちょう)に入る。

 「丸山千枚田」という案内があったので行ってみる。標高差100メートルくらいの斜面に、たくさんの小さな水田が、階段状にならんでいた。山のなかにあるわりには、意外なほど大規模な棚田だったので、ちょっとびっくりした。それにしても、人間っていうのは、すごいことをやるもんだと思う。何十年、何百年もかければ、建設機械がなくても、こんな大規模な土木工事をやってのけるのだから。

 もう、11月であるから、稲刈りが終わってしまっていた。写真を撮ったものの、ちょっと寂しい。やはり、田んぼは田んぼらしく、水が入って、稲が植わっているところを撮りたいものである。けれども、それを撮るために、もう一度ここまで来るというのは、ちょっと大変だ。
 家に帰ってから調べてみると、神奈川県南足柄市にお住まいの大井啓嗣氏が、「転用フリー写真集」というページを運営されており、そこに丸山千枚田の写真が、何点か掲載されていた。参考までに、そのうちの1点を掲載させていただくことにする。おそらく、ほぼ同じ位置から写したものであると思われる。



丸山千枚田 (私が撮ったもの)


田植えの時期の丸山千枚田  撮影者:大井啓嗣氏   写真提供:日本の写真集「デジタル楽しみ村」

リンク  
 デジタル楽しみ村
 ※全国の風景を「転用フリー写真集」として発表されておられます。写真はどれもすばらしいものです。
     丸山千枚田のページ


 
丸山千枚田の地図をみる



 棚田の維持は、大変なので、ここ、丸山千枚田でも、オーナーを募集している。高知の神在居(かんざいこ)の棚田と同じである。(国道197号線) 帰ってから紀和町のホームページで調べてみると、田んぼ100平方メートルにつき、年間3万円ということだ。私は農業をやった経験がないので、高いのか安いのか、よくわからない。

 熊野川の支流の北山川を渡ると、熊野川町の飛地に入る。ここは和歌山県である。川が主要な交通手段だった頃、現在の新宮市との結びつきが非常に強かったため、三重県にも奈良県にも入らず、和歌山県の飛地となることになったそうだ。
 ここよりも、さらに北にある北山村は、村まるごとが飛地である。村役場に行けば、「飛地の村訪問証明書」なるものを、無料で発行してくれるということだ。

リンク
紀和町公式ページ
熊野川町公式ページ
北山村公式ページ

 


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