国道220号線/国道448号線(2)


宮崎〜都井岬
 
 宮崎から、国道220号線を南下する。
 国道220号線を通るのは、今回で3回目だ。ここは、私が最も好きな道のひとつだ。海は明るく、緑が濃い。光の量そのものが、東京などとはくらべものにならないくらい、多いような感じがする。
 4月の末というと、東京では肌寒い日もある。が、ここ宮崎では、うそのようにあたたかい。私はライディングジャケットを脱いで、長袖のシャツ1枚で走った。
 青島で、海岸に出る道路に、オートバイを乗り入れた。本当は海岸に入ってきてはいけないのかもしれない。が、朝早く、誰も人がいなかったので、ずうずうしく、入って行ってしまった。
 波による侵食でできた鬼の洗濯岩をバックに、私とオートバイの記念写真を撮った。



 
日南海岸にて

 さらに南下する。「サボテン園」を通る。伊豆にも同じような施設がある。「シャボテン公園」だ。伊豆の方が訛っている。
 高校の修学旅行のとき、ここ「サボテン園」を訪れた。が、連夜にわたり、深夜まで起きて、酒を飲んでいたので、昼間の観光地のことなど、ほとんど覚えていない。サボテンステーキや、サボテンアイスクリームが名物だったが、あまり食べたいとは思わなかった。
 今回も、サボテンを見ていても仕方がないので通過した。後で調べてみると、ちょうどサボテンの花が咲く頃であったので、寄ってみても面白かったかもしれない。

 日南市を通過。南郷町に入る。
 宮崎県には、南郷という自治体が2つある。ひとつは、いまいる南郷町。もうひとつは、日向から山の中に入っていったところにある南郷村だ。南郷村は、百済の王族が亡命して住みついたところという伝説がある。同じ地名が2つあったとしても、宮崎県の南の端と北の端であるから、地元の人にとっては、支障はないのだろう。ただ、県庁では、結構混乱しているのではないかと思うのだが。
 JR日南線の南郷駅から左折し、都井岬(といのみさき)方面に行く道に入る。ここからが、今まで通ったことがない区間となる。

注:現在は国道448号線だが、私が通った時点では、県道ではなかったかと記憶している。この頃は、国道何号線などということは、あまり意識して走っていなかった。今となっては、正直言ってはっきりしない。


 道は南国の様相をいっそう濃くし、また、観光地っぽさがない、ひなびた感じも出てきた。
 「バナナ自生地」という看板があった。止まってみると、たしかにバナナが生えている。でも、それだけだった。
 途中、藤という集落では、すばらしいくらい広くて白い砂浜の海岸が見えた。

 イモを海水で洗うというサルで有名な、幸島を通る。が、何にもないところだ。サルなど珍しくもないところなのだろう。
 都井岬に向かう。ゲートがあり、200円と書いてある。あらかじめ二輪車ツーリングマップを見て、「クルマからはパンフレット代として200円徴収する。オートバイは無料。」ということは知っていた。
 このあたり、広大な私有地であるらしい。施設の清掃など、維持管理に必要な費用であるならば、オートバイといえども払わないと悪いかな、と思い、「パンフレット代、払います。」と申し出た。が、どうしても受け取ろうとしなかった。理由はわからない。

御崎馬

 都井岬の野生馬

 岬に向かってすすむと、馬が道路を占拠していた。「御崎馬」(みさきうま)と呼ばれる野生馬ということで、ずんぐりとした体つきをしている。人を怖れたりはしないようだ。しかし、馬は非常に臆病なわりに好奇心が強い動物であるから、注意しなければいけない。
 灯台に行く。地図には、「太平洋が270度ひろがる。」と書いてあったが、あいにく私が訪れた時は、水平線近くに、もやがかかっていた。


  
都井岬の地図を見る


日南市公式サイトへのリンク
串間市公式サイトへのリンク


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